猫はこたつで

登場人物

  • 猫(男):40歳。人間
  • 娘(女):13歳。名前は穂乃果
  • 由香里(女):13歳

所要時間(300文字あたり1分として計算)

約1分30秒(542文字)

台本についての補足説明(ディレクション等)

特にありません。自由に演じてください。

本文


ネコ:僕はネコのジンベエ。生まれも育ちも東京で、明るくカラッとした性格だ。細かいことは気にしない。一緒に暮らしている仲間の猫たちは、いつも何故だか二本足で間抜けにフラフラしているが、 僕は細かいことは気にしないのだ。そんなことより季節は冬。僕はこたつに足を差し入れて暖をとる

娘:ただいまー。うう〜寒ぅ〜

ネコ:一番若い猫が帰ってきた。仲間の猫達は何故だ かほとんど毛が生えてなくてつるんとしている。やはりそれでは寒いのか肌の上に布をつぎはぎしたものをくっつけて出歩く。まったく間抜けな格好であるので近所の猫に見られたら恥ずかしい ような物だが僕は細かいことは気にしない。しかしそんな僕で あってもこの若い猫が足の部分に大雑把な短い一枚 布を巻き付けるばかりでほとんど剥き出しであるの は合点がいかない。母猫や婆あ猫のように毛糸のダ ボダボ した布をつければ良いものを

娘:あー、ジンベエがまたこたつを独り占めしてるよー。ずるーい

ネコ:何がずるいものか。こたつは猫のためのものなので、どの猫が使っても構わないはずなのだ

娘:ほらー、由香里と香奈恵も入ってきなよー。こた つ、あったかいよー?

由香里:あ、あの、お邪魔してます。あの、あの、穂乃果… ? 何でお父さん裸なの… ?